日本の台所と言えば、「築地市場」
豊洲への移転で長年話題になっている、歴史ある中央卸売市場。
とは言え、一部の高級料亭や老舗のお店が買い付けに来たり卸業者が主体の市場で、今は一般の人が買い物に行く場所ではない。
とりわけ観光地化されているのが実情。
しかし、今回ご紹介するバンコクの「クロントーイ市場」は地元屋台の経営者はもちろんあらゆるローカルの人々が利用する、まさにバンコクの台所。
陳列されている品物のローカル感が半端ではない。
お世辞にも衛生的とは言えない環境や雰囲気も踏まえて、必見のローカル市場。
(日本の漁港市場で冷凍されたマグロが長靴で歩く地べたに転がっているのも、衛生的とは言い難いけど・・と昔から思っている)
※以下、日本では見ることができない、かなりグロテスクな食材などの画像が含まれます。苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
バンコク・クロントーイ市場
午前中に散歩がてら訪れてみたが、人だかりや活気のピークは早朝のようで、昼くらいには業者の出入りは少なくなる。
歩く地面は水浸しで、後ろからバイクや荷台がせわしなく行きかう。
市場全体に「生臭い」まさに食肉・魚市場の匂いが立ち込める。
汚いと言ってしまえばそれまでだが、想像する東南アジアのローカル市場の様相を絵に描いたように体現している場所。
一般観光客にはお勧めしません!などの書き込みも散見されるが、個人的には是非足を運んでもらいたい。
ややもすると、近代化が進むバンコクにおいて、10年後には見ることができなくなるかもしれない風景だからだ。
市場で陳列されている食肉が凄い。そしてグロい!
ニワトリやアヒルの丸肉が陳列。その隣に実物も陳列
まるでシンクロナイズドスイミングのように、足を垂直に伸ばして陳列される鶏肉。
その、隣には店頭に並ぶのを待機している本物のアヒルたち。
これで食欲がわくとは到底思えないけど、普段日本人が食べている鶏肉もこの工程を経て食卓に並んでいることは間違いない。
綺麗ごとばかりでは、生きてはいけないということを考えさせられる。
何だったら、一緒に陳列
奥では茹でた鶏肉をガスバーナーであぶってローストしているお姉さんが、きびきびとお仕事をしている。
食肉用のカエルが普通に販売している
せめて、血は洗って並べてほしいんだけど・・
これは、皮剥ぎバージョンと皮つきバージョンかな?
こちらも、鶏肉と同様に生きているものが網の袋につめられて隣に並んでいる。
袋の中で元気に飛び跳ねていた。
これを見て現地の人は「今日のはイキがいいね~」とか目利きするのか?
カエルをお客さんの注文を受けて目の前で捌いている様子。
カエルにも「刺身用に三枚おろし」とか「フライ用に二枚おろし」とかあんのかな?
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テレビでもお馴染みの「タイ・昆虫食」
食糧危機に備えて昆虫食を研究している機関が世界のどこかにあるってテレビで観た気がするけどお馴染みは言いすぎかな
長野県あたりでもイナゴの佃煮を食べる習慣があるけど、これはグロい。
ゲンゴロウ的な?デカいゴ〇ブリにしか見えない。
リアル「テラフォーマーズ」だな。
人が美味しいと言う食べ物なら、なんでも食べられる自負があったが、流石にこれは・・・
高級珍味甘露煮セット(いなご、蚕のさなぎ、蜂の子、ざざむし)
極めつけ、頭ごと精肉店。しかも牛肉
豚のお頭は沖縄や台湾、中国でもよく見かけるけど、牛肉。
最初は驚きと物珍しさであたふたしたが、30分も「クロントーイ市場」を歩いていると大抵のことでは動じなくなる。
慣れってすごい。
目玉ついてる頭をどうやって調理して食べるのかのほうに興味がわいてくる。
タイ語が堪能だったら聞いてみたい。そして料理してみたいんだけど・・
激安!野菜と青果店
野菜と鮮魚は日本の市場でも見かけることができるので、別に驚きはないけど特に野菜は安いですね。
キャベツが一玉35円位です。
後は、よくわからない葉物野菜がキロ単位で売ってます。多分スーパーの半額位。
南国と言えばフルーツだけど、これリンゴ?南の島でリンゴって美味しいのかな?
これは、おそらく一個の値段かな?50円位なんで。この値段でキロ売りってことはないかと思います。
キロ売りだったら凄いけど。
鮮魚店は得体のしれない魚が多数
ウナギみたいなドジョウみたいな魚がカエルの横で良く売れていました。アナゴ的な感じかな?
こういう魚は家で捌くのは少し大変だと思うんだけど。どんな料理で出てくるんだろう。
かろうじて、ナリルバーチ(スズキ科)的な魚は分かりますが、後はまったく種類が分からないお魚たち。
ほとんどが、塩焼きかディープフライで食べるみたいなので、細かいことはマイペンライなのかな?
大ぶりな魚も30baht(約100円)位からと激安。
場内では屋台で食事もできます
フィリピンやバリの市場などで見られる、買った魚を焼いて料理してくれるような店は見かけませんでしたが、朝からローカルの人たちが食事をする屋台は沢山出店しています。
屋台と卸業と兼業なのかな?
美味しそうな匂いに誘われて、市場内の屋台で朝食をとってみました。
豚肉や豚足を煮込んだものをご飯にかけて頂く
「カオカームー」です。
カオマンガイに並んで好きなタイ飯。(正しくは中華系タイ料理かな)
コラーゲン的なトロトロのお肉と脂身の少ないあっさり肉の合がけご飯。
甘辛のタレが絶妙にタイ米に合う。お金があれば煮卵トッピングをお勧めします。
朝から贅沢煮豚どんぶりで40baht(約130円)
市場で歩いてお腹を空かせての屋台飯は最高です。
まとめ
とにかく、日本では絶対に見ることができないラインナップが凄い。
鶏肉と生きたニワトリの並列販売、捌きたてカエルも生きたカエルと並べて販売。
牛肉の目玉付き頭蓋骨(スペアリブ風)とか、市場って言うより展覧会のようなローカル市場。
グロテスクに見えるのは日本人なら仕方ないけど、どんなお肉も誰かが捌いて、命を戴いているんだなと目の前で実感させられるリアルな場所でした。
苦手な人は無理かもせれませんが、個人的にはバンコクに訪れたなら、寺院巡りよりもこちらを体験することをお勧めしたいローカル市場でした。
ここは24時間営業とのこと。活気のある朝一がおすすめですが、次回は夜もレポートしてみたいと思います。
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