日本も本格的に夏休みに突入し、すでに海外へ出国された方やこれからの方も胸躍る時間を過ごされているかと思います。
こちらは、いつもの通りのダラダラと怠惰な時間を貪っている次第です。
そんな折、ネットフリックスでトップページに出てきた思い入れの深い映画。
「イントゥ・ザ・ワイルド」
以前はHuluなんかで国内でも視聴可能だったと思うけど。ネットフリックスの国内版では視聴不可。
タイでは見ることができる。しかし、日本語訳未対応。
字幕なしで映画を楽しめるほどの語学力を持ち合わせていないけど、過去に何度も見たことがある作品なので、英語字幕で飲みながら楽しんだ。
海外生活を志すにあたって影響を受けた大好きな映画である。
有名作品なので旅が好きな方なら一度は見たことがある作品だろうけど、知らない方は是非一度見てほしい良作なので、他の書籍などと併せて簡単にご紹介しようかと思います。
イントゥ・ザ・ワイルド
2007年のアメリカの映画で、若者が旅の末に遺体で発見されるまでを描いたノンフィクション作品「荒野へ」の映画版。
細かく映画の詳細をご紹介することは避けます。(冒頭ですでにネタバレしちゃってるけど・・)
10年程前にこの映画を見て、間違いなく今の生活に影響を与えた作品。
とにかく、劇中の映像が素晴らしい。見ているだけで旅をしているような感覚にさせてくれる映像美。
併せて音楽も素晴らしい。
主人公は大学卒業直後の若者で、決して主人公に感情移入できる年齢ではなかったが、旅先で出会う「世界一周中」の若者たちもこんな感じなのかなと羨ましく思う反面、年齢に関係なくバックパックを担いで歩ける体力があるうちに行動に出ようと決意させてくれた印象深い映画だった。
旅で得た経験を生かしてその後成長していく若者ってお決まりのパターンじゃないエンディングも印象的だったし、実際の話を元に作られているってのもリアル。
孤独との向き合い方の表現が特に秀逸。
撮影担当は「モーターサイクル・ダイアリーズ」と同人物。これも名作。
是非、一度見てほしい映画。
有名過ぎて、今更だけどレオナルドディカプリオの「THE・BEACH」もタイではネットフリックスで見ることができる。(もちろん日本語訳無し)
こちらも何度見ても、旅に出たくなる作品なので日本でも見れるようにしてほしい。
バックパッカーのバイブル的作品「深夜特急」
これも、今更紹介するまでもない程有名作品。
おそらく、作者は日本のバックパッカーの先駆けみたいなもの。
その後の猿岩石ヒッチハイクなどのブームの源流みたいな沢木耕太郎氏の紀行小説。
必ず年に一回は読み返す。何度読んでも面白い。
まだ、携帯電話やインターネットはもちろんクレジットカードですら主流じゃなかった時代に陸路でアジアやインドを旅する話。
当時のバックパッカーのバイブルです。
おそらく、自分たち世代が作中に出てくるトラベラーズチェックを実際に使ったことのある最後の世代かと。
今の若者なんか知らないよねきっと。
実際に作者がたどったルートを模倣する若者も多数いたほどの人気。
近年はネットやスマホが普及して、行き当たりの旅も簡単にできてしまう。
この小説を読んでいると「本来の旅」とは何かを考えさせられる。
筆者の実際の経験を元に幾多の国々での体験が語られているので、これも自分が旅をしているような感覚を楽しませてくれる。
この時代の旅に比べたらスマホ片手にGPSとWi-Fiを掴んだ端末を持っての旅なんて楽勝過ぎるんだろう。(良い悪いは別として)
特に旅の途中に語られる主人公の心情描写が上手い。
旅先の宿で体調を崩すシーンなどは自分自身とシンクロする(自分もよく発熱するしお腹壊すので)
いつも、ホテルのプールサイドでこの作品を読み返すと、すぐに影響されてドミトリーを予約して深夜バスや船などで離島に行きたくなってしまう。
薄っぺらいミーハー気質。
それも、また楽しい。
全6巻の文庫本だけど、kindleで全巻まとめて購入可能なのでダウンロードしておけば荷物にならない。
良い時代です。
過去に大沢たかお主演でドラマ化もされている。これも面白い。恋人役は若き日の松嶋菜々子。
まとめ
非常に簡単な紹介になったけど、細かく内容や感想などを頭に入れずに楽しんでほしい。
海外生活を目指している人や実践されている方、誰しもがその思いを抱くきっかけになった作品や出会いなどがあるはず。
自分の場合はこの2作品の影響が強かったです。
映画や小説なので人それぞれの受け止め方があると思いますが、自信をもってお勧めできると思います。
(どちらも有名作品なので今更感はありますが・・)
40歳も過ぎて、ふと「あれ?俺今何やってるんだろう」と起き掛けに理由が分からない不安に駆られることも稀にあります。
周りの同世代が、社会や家族の為に責任感を持って日々奔走しているときに、ひとり不安になるのはやはり「日本人」であり適度な同調圧力を知らず知らずに求めているのかもしれません。
そんなときは、これらの作品を見直すことで改めて自分と向き合うきっかけとすることができる。
そんな良作です。是非どうぞ。