後、一週間ほどで日本を旅立って3か月になる。
クレジットカード付帯の海外医療保険などの関係で、初めから最初は3か月で一度帰国する予定でいた。
タイから始まって、ベトナムとバリ島へ移動しながらの3か月だったが、結論から言うと
「過ぎてみればあっという間」って感じ。
無論、すべてが予定通りという訳ではない。
飛行機の遅延で空港で宿泊する羽目になり予想外の出費を強いられたり、ラップトップが破損したり、両替所で騙されたり、海で長年使ってきた度入りのサングラスを紛失したり、中耳炎で病院にかかったり、風邪をひいて2日間2食で生活したりなどなど、細かいことを言えば枚挙にいとまがないが、大きな怪我や警察や大使館にお世話になるようなトラブルもなく無事ここまでは過ごせている。
実際に、初めての長期海外生活(3か月を生活といっていいのか、長期旅行なのかは置いといてですが)を体験してみて、出発前の心配はおおむね二つ。
①お金は足りるだろうか?
②時間を持て余さないだろうか?
この二つについて振り返ってみたい。
お金は足りるか?
当初から一ヶ月10万円以下で賄いたいと計画していたが、それは最大予算の設定。
あわよくば5万~8万円位で無理なく収まれば良いなと考えていた。
最初の一ヶ月は5万あれば楽勝と途中まで思っていたが、実際は違った。
そして、これに関しては二つの出費で大きく左右されることが分かった。
一つ目は宿泊費
言わずと知れた、固定費の代表格。普段の生活でいえば家賃だ。
固定費の代表格なのだが、旅先では変動費に換算できるのが強みだと考えている。金が足りなくなったら安宿に移動することができるからだ。
すなわち、家賃を日単位で調整できるのだ。実際、月の前半は一泊500円~1000円のドミトリーなどに泊まって、予算が余りそうなら月の後半を一泊2000円~のプール付きや朝食付きの宿に移るようにして宿泊費を調整した。
一泊500円の宿なら一ヶ月15000円。この場合余った予算を娯楽費や酒などの予算に振り分けることができる。
一泊2000円の宿なら一ヶ月60000円。首都圏でも月極ワンルーム並みの予算だ。したがって部屋で過ごすことや自炊などが多くなる。
自分の匙加減なのだが、やはり年のせいなのか個室チョイスが思いのほか多かった。ドミトリー嫌いじゃないんだけどね。(改めてパーソナルスペース大切。に気づいた40代)
次回の滞在に関しては、一ヶ月単位のアパートや格安ホテルを探してみようと考えている。その方が宿泊費の見通しが立ちやすい。
これまでは、その為の候補地探しでもあったわけだけど。
今回は、平均して一ヶ月約5万円位は宿泊費に使ったと思う。ホテル暮らしと考えれば安く感じるが、これだけあれば一部の都心を除けば東南アジアでは月給クラスだ。かなりのアパートが借りられるはず。したがって後1万円位は削っていきたいと思う。
二つ目は交際費
ドミトリーなどに宿泊していると、おのずと飲み仲間やサーフィン仲間などができる。これ自体はとても嬉しいことだ。特に一人旅が長いと、食事やお酒の相手をしてくれる友人ができるのは、大切な旅の醍醐味でもある。
しかしながら、皆が貧乏バックパッカーな訳ではない。短期旅行で来ている人々も半数以上に及ぶ。
自分だって3泊4日で年に一回の旅行だったら、糸目もつけず大盤振る舞いするだろう。(多分・・)
しかし、こちらは出費=娯楽費ではなく出費=生活費である。かと言って、折角誘ってくれた一期一会の機会に和食屋さんや美味しいイタリアンなどに誘ってもらって、学生でもあるまいし
「あっ俺。金・・・ないっす」と言ってしまっていいのか?
40代のオヤジが。
ここぞという時、一緒に楽しみたいのに数千円も出せないようでは、今の生活スタイルの価値を根本から見直さなければならない。
その為の日々節約生活ではないか。
・・・でも、楽しくなりすぎて使いすぎちゃう。あと飲みすぎちゃう。
人間の、いや自分の弱いところです。
もちろん、これも自分の意思と匙加減一つなのだが。いつ出会いがあって、いつ誘われる機会があるかが読めないので、
予測が付き難く、計算しづらいなと感じました。
結果的に、食費とは別に一ヶ月2~3万円位交際費に使いました。次からはこれくらいは最初から予算に組み込むようにしなければと反省。
時間を持て余さないか
この課題に関しては、個人的に今までどのような生活を送ってきたかが大きく関与する問題だと思っている。
例えば、仕事が大嫌いで日々の束縛から逃れられることが目的、もしくは精神的に限界に達した人などが日本を脱出したのであれば、それだけでおおむね満たされるだろう。時間の使い方など後回しだ。
毎日、嫌なクライアントや上司の顔を見なくてよいだけで幸せになるのであればそれで良し。(あんまり長続きはしないかもしれないけれど、死んじゃいたい位追い詰められているような方には、一旦現実逃避はとても有効だと思います)
次に、ノマドワーカーの人たち。これは海外旅行や滞在記などをネタにしている人に限っては、趣味と実益が伴っているので時間を持て余すことで悩むこともあまりないでしょう。街を歩いたり、裏路地の店を除くことがライターのお仕事に直結するなら尚更。
そして、定年組もしくは精神的定年組(若くして色々達観しちゃってる人ね)。別に刺激とか他人の活躍とか日本の情勢とか気にならない人々。ここも問題なしですね。更に経済的に心配なければ尚のこと。
自分に関して言えば、半々ってところでしょうか?ブログも書いてますが、それで食って行こうとも思ってないし(そもそも収益もほぼ無いに等しいので)、サーフィンとかやってますが超ビギナーだし、気が乗らないとすぐサボるし。まぁ中途半端ですね。
持て余した時間は、日本と同じでネットフリックスやYouTubeなどでベットの上でダラダラ過ごしてます。目的が沈没生活なので達成してるとも言えますが。
うーん、沈没生活ってこれでいいんですよね?きっと。
なんやかんやで序段にも書いたけど過ぎてみれば早いです。
だったら、日本でも良くない?という質問をよくされるので、これに関して自信をもって説得力のある持論を展開するまでには、あと一年くらいこの生活をやってみてからお答えしたいと思っています。3か月位じゃ~ね。
人の考えなどすぐ変わるし、変わる方が成長できると思っているので。今のところは何とか楽しんでます。
まとめ
ダラダラと書いてみたが、おおむね満足いく沈没生活スタートだったと自負している。上記には記載しなかったが、やはり今の生活を続けるにあたって乗り越えなければいけないことは、将来(老後)に対する漠然とした不安をどう払拭するか。
じゃないかなと思っています。普通の人間だから悟りでも開かないと、どこまで達観できるかは分からないが、とりあえず踏み出してみたことには満足してます。
そして、まだ始まったばかり。これからも海外生活を通して自らを振り返ることにより、まだまだ色々な体験をして成長していきたいと感じる3か月でした。一度日本に戻って、また9月くらいに出国予定。
とにかく今、一番思うことは、これを考えている時が一番楽しいということ。
「さて、次はどこへ行こうか」